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5cm/sec.

秒速5センチメートルをDVDで見ました。

珍しく感想なんぞ書いてみようと思います。

※ネタバレ記事だよ!これから見る予定の方は注意!※
※エロはないよ!っていうのはいつものことだよ!※
※空想妄想注意!※
最初に。
秒速5センチメートル という速さを、
どのように想像するでしょうか。

分かりづらい早さですが、少なくとも
早い速度を想像する方はいないと思います。

止まっているようで進んでいる淡い早さ。
桜の花の散る速さ。そのくらいらしいです。

さて、ここから私の妄想が炸裂。

秒速5センチという速さ、動きを形容するのに、
二つの表現を想います。

すなわち、
「止まっているように見えても、しっかりと
 着実に前に進んでいける速さ」
「止まっていたいのに、無情に冷酷に確実に
 前に進まされている速さ」

作品においては、前者が明里、後者が貴樹のスタンスに
当たります。
このスタンスは第1話の中で決定されます。
比喩は表現はいくつかありますが、
やはり一番は「手紙」と「言葉」でしょう。

明里が転校して離れ離れになった二人。
互いに文通をしていたけれど、今度は貴樹の転校が決まり、
二人の距離がさらに離れることになる。
そんな中、とある大雪の日、貴樹が明里に会いに行く
というのが第1話ですが、
このとき二人は互いにあてた手紙を用意しています。

何故手紙なのか。
手紙を、遠くの人と意思を疎通されるための手段として
見るならば、直接会えるのだから手紙を用意する必要はないはず。

おそらく、二人は互いを前にして、自分の思いを言葉で
伝えることが怖かったのではないかと思います。
さらに距離が離れてしまう事実を直視できなかったのではないか。
だからこそ、相手が目の前にいない時に自分の思いをまとめられる
手段として手紙を選んだのでしょう。
あるいは、自分の思いを形として相手に持っていてもらいたかったから、
手紙という形にしたのか。
いずれにせよ、この時点では互いが互いの想いを必要としていると
考えられます。

しかし貴樹はその手紙を強風にあおられて紛失してしまい、
明里に渡すことが出来ませんでした。

一方の明里は、手紙を最後まで自分のカバンに仕舞い込み、
渡しませんでした。
貴樹が帰りの電車に乗り、扉が閉じる瞬間、
明里は自分の「言葉」で想いを伝えます。
その想いは別れの言葉。
明里は自分で貴樹に別れを告げることを選びました。

貴樹は、手紙を渡すことが出来ず、しかし言葉もまた、
閉じた扉に遮られ、明里に伝えることが出来ません。
電車の中で必死に叫んだのは、「手紙を書くよ」「電話をするよ」
最後のモノローグでは「彼女を守れる力が欲しい」と。
この時、貴樹は未だ明里を振り切れていない。

ここで、前に進もうとする明里と、ここに留まろうとする貴樹という
二つの心が出来上がります。

第2話では花苗という少女を通して、今ここを見ていない貴樹が
描かれている、と同時に、花苗の変化が描かれています。
花苗は、「貴樹と同じ場所にいる」ために、同じ高校を受験して、
同じ学校に通っています。
進路が定まらず、趣味のサーフィンも上手く行かず、
不安定になっていた花苗は、
貴樹の「想い」を聴くことで悩みを振り切ることが出来ます

再び波に乗れたその日、貴樹に想いを打ち明けようとしますが、
貴樹が自分を見ていないことに気付いてしまい、
結局「優しくしないで」と、別離を紡いでしまいます。

でも、それでも花苗は前に進み始めたと思います。
貴樹が自分を愛してくれることはありえないと、
それを飲み込んだうえで、それでもどうしようもなく自分は
貴樹が好きであると、自分の想いを整理することが出来たからです。

第1話にて想いと言葉を伝えられた明里、
想いも言葉も伝えられなかった貴樹、
その2人の間にあたるのが花苗の立ち位置だと思います。
花苗にとっての秒速5センチメートルは、
「まっすぐ早く進みたいのに、なかなか加速できない速さ」
といったところでしょうか。

そして表題作の第3話。
ここでの貴樹は、もう自分がいつから止まっているのか
分かっていないのだと思います。

「かつてあれほどまでに真剣で切実だった想い」
がなんなのか。

視聴者からすればすぐにわかります。
しかし、だからこそ、当人はそれに気づかず、
ただ日常に食い殺されていくという現実が
のしかかります。

そして貴樹と香苗、すっかり離れてしまった二人の
重なるモノローグからメインテーマ
「One more time, one more chance」につながります。

この曲の歌詞は本当に貴樹の心情を表していますね。

最後の、踏切ですれ違う二人。
あの女性が明里本人だったのか、
それとも桜の幻だったのかわかりませんが、
子供のころの約束と同じ情景の中で、
貴樹は本当の意味で明里がいないことを受け止めて、
前に進み始めたのでしょう。

この物語は、決してハッピーエンドではありません。
悲しい、切ない、現実的な終わり方をします。
子供のころの約束も、淡い恋も、
何もかも悉く果たされません。

しかし同時に、決してバッドエンドでもありません。
悲しさ、切なさ、現実を受け止められる強さ。
子供のころの約束が、淡い恋が、
永遠に失われたとしても、前に進むことが出来る強さを持てるのです。

最後の貴樹の表情が如実に示しています。
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非公開コメント

なんという素敵な考察泣ける(´TωT`)
深いのぜ

No title

http://tamamo-kusoge.bbs.fc2.com/
玉藻を追放しよう

No title

タイムリーに俺も見ました
切なすぎて今日一日鬱・・・

No title

tamamo-kusoge.bbs.fc2.com/reply/3320330/34/
作者がクソゲーと公認

No title

カラオケで歌っちゃうよ!!

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